『万葉集に秘められた出雲王朝』

みんなで古代史を考える会 西山恒之

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 はじめに

 現代に生きる私たちは、さまざまな出来事や自らの思いを、残したり伝えることができます。インターネットを通じて、日本中あるいは世界の人々へ瞬時に送ることも可能です。
 しかし、そういった手段のなかった遠い過去の人々にとっては、記録したり残すということは大変なことでした。
 私たちの暮らすこの列島については、紀元一世紀後半に記された中国の史書である漢書の中のほんの一行の記述が最古の記録となります。
 そして、我が国においても、古事記や日本書紀といった文献が残されるに至りました。しかし、史実がそのまま伝えられているかどうかというところでは疑問のあるところです。
 その同時期に万葉集が残されました。そこには、その時代を生きた人達によって、何らかのものを見たり感じたりしたことが綴られています。言ってみれば、現代のビデオカメラのようでもあります。私たちは、その詠み人の目や耳や心を介して遠い過去を知ることができます。
 また、数多くの万葉集に関する書籍が出ていますが、多くの疑問や謎があるとされてもいます。それは、古事記に見られるように、我が国の成り立ちの歴史が極めて混沌とした世界に描かれていることとも共通しています。
 万葉集の中の疑問や謎は、東アジアの歴史とも密接に関連しており、世界史的検証無くしてその解明をすることはできませんでした。それは、そういった人の流れがあったからに他なりません。
 万葉集には、千数百年も前に生きた人たちから、今に生きる私たちへの膨大なメッセージが込められています。それは、まるでタイムカプセルのようでもあります。そして、そこにこそ歴史の真実が秘められているとも言えます。
 ご一緒に万葉の世界を紐解いてみましょう。
 それは、私たちの失われた、あるいは消された歴史を取り戻すことでもあります。




              

  

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